れいるのおと

旅、鉄道、飛行機、ひとり言。あれこれかじって語りたいだけのブログ。

TK・OM入場・出場とは何か

撮り鉄界隈で使われる、TK入場やOM出場などの用語がある。どういう意味なのだろうか。


◎TK・OMは車両センター名の略称

TK・OMをはじめ、KY、AT、NNなどはJR東日本の車両センター名の略称。TKは東京総合車両センター、OMは大宮、KYは郡山、ATは秋田、NNは長野。つまり、TK入場というと東京総合車両センターに入場することを指す。

いずれもJR東日本が所有する大きな工場で、車で言う車検にあたる全般検査などといった大規模な保守・整備・点検、また大きな改造を行うことが可能。対象の車両は、普段は走行しない線路を経由して、車両工場へ向かう。よって珍しい走行シーンとなるため、被写体として人気があるのだ。電力方式や信号システムの違いなどにより機関車牽引になる場合もあり、そちらもまた大変人気がある。


それぞれの車両センターが担当する車両や入場目的によってどこへ行くのかが異なり、一口に入場・出場回送といっても様々だ。受け持ちの車両が検査のためにやってくるだけでなく、大規模な改造目的に遠方から回送されるケースも多い。



例えば廃車解体目的なら主に長野へ。改造目的なら郡山へ送られることが多いが、青森車両センターを改良して設置された青森改造センターへ回送されることも増えた。いずれも機関車牽引になるため、EF64やEF81が先頭に立つ。機関車はいま絶滅危惧種状態にあるため、より一層の注目を集める被写体になっている。

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写真はTK(大崎)を出場し回送されるE233系2000番台。普段は北千住駅地下ホームに入線するこの車両が、快速線のある地上ホームを通過する。

回送される経路は、車両の所属先と入場する車両センターによって異なり、営業運転を行っている他の路線も走るが、非営業路線を走ることもあ。
例えば写真のE233系では、松戸~(快速線を走り三河島から貨物線へ)~田端信号所~(折り返して山手貨物線へ)~池袋~大崎の経路を辿る。三河島〜田端操の貨物線は旅客列車はほとんど入ることがないため、入線シーンは貴重だ。


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横浜線205系のOM出場。大宮13番線を北へ出発、東大宮操で折り返して南下。NEXと同じ経路で品川へ入線し、折り返して東海道線を下って所属先 鎌倉車両センターへ回送される。


こういった回送は、もちろん私鉄でも行われる。車両基地が1つしかない路線では回送する必要がなかったり、また陸送して他の場所で車両検査を行うこともあるなど会社によって様々だ。
例えば東京メトロでは、東西線車両を貨物委託でJR線内を回送、千代田線の綾瀬工場で改造を行ったり、ディズニーリゾートラインは京成の宗吾参道車両基地まで陸送して検査を行う。SLの整備が多いJR東日本大宮工場では、秩父鉄道真岡鉄道のSLも担当、近年では相鉄が長野車両センターへ、小田急が大宮に入場するなど、目的により臨機応変に回送される。調べ始めると結構おもしろいのだ。


珍しいネタ被写体がゆえに、撮影地が荒れがちなのが悩ましいポイント。それを避けるためか、機関車牽引は夜行便が増えましたね。ルールは守って撮影しましょう(^^




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