れいるのおと

旅、鉄道、飛行機、ひとり言。あれこれかじって語りたいだけのブログ。

成田エクスプレスの超高額グリーン車 乗って評価してみる

E259系NEXこと成田エクスプレス


競合のスカイライナーと比べると料金が高いのに速くない、空港アクセス特急である。

特にグリーン車は超高額と言われ、良い評判をあまり聞かない。

なら自分で乗って品定めをしてみようではないか。

 

事前知識ゼロ、僕が感じたままに乗車録を綴っていこうと思う。



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♢車内データ(2024年現在)
座席:2+2配置
シートピッチ:1160mm
快適装備:リクライニング
テーブル:座面裏のみ
コンセント:有(1人1つ)
車内販売:無

 


座席は2×2配置で7列分用意されている。チェスのマス目のようなメリハリが効いたデザインの絨毯、暖色系の照明、黒と赤のNEXカラーの座席。JR東日本らしく落ち着きとスタイリッシュさが上手くまとめられている。


通路天井部にはモニターによる案内表示があり、多言語で到着駅を案内。これはNEX普通車にもある設備で、NEXのライバル京成スカイライナーでも見られたものだ。

 

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座席。
高級感漂う黒い革張りのシート。革の座席とは珍しい。ひじかけ部分やマガジンポケットにも革が用いられている。

着席すると、これは少しびっくり。
適度に沈み込みながらも革が受け止めてくれて、まるで革張りのソファに座ったかような感覚を得た。「椅子に座る」とは違うこの感じ、なかなか良い。鉄道車両でこういう座席があるとは...快適の種類はいろいろあるのだなと改めて思わされます。

リクライニングはそれなりに深く倒れてくれ、深くまで倒した場合はフットレストがちょうど良く利用できた。せっかく座席下の足元空間が広いのにフットレストが邪魔してるなーと思ったのだけど、航空機のように荷物置きとして使うのが正解のよう。
枕は柔らかめで個人的には好みでした。

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シートピッチは1160mmととても広い。
シートピッチが広く取られる場合は、ひじ掛け収納テーブルで広さを補うのだけど、NEXでは座面裏テーブルを引っ張って補う。
座面裏には他にフックと革張りのマガジンポケット、ドリンクホルダーが装備。

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ブラインドにも市松模様が。市松模様、個人的には好きなのでこれは良し。
窓も大きめに取られていて景観が良い。まぁこれは近年のJR特急のほとんどで共通することではあるが。


次は車内の他の部分を見てみる。

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車両の先頭部(運転室側)には大型の荷物置き場。
1両まるごとグリーン車に充てられているのに、座席が7列しかない理由の1つがこれだ。
ダイヤル式の荷物ロックが付いていて、盗まれる心配がない。これは列車内では初めて観た。また、荷物置き場と客席を仕切る扉はガラス製のため、車内から荷物置きが見える構造。荷物が見えるところにある、というのは安心できる。

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中間車側は、男女別トイレと多目的トイレ、多目的室のスペースが用意。グリーン車の近くにトイレがあるというのは、特急車両の恒例な気がする。
木目調の扉や左側のオブジェ(?)のおかげか、なんとなく高級感漂う感じ。グリーン車へのアプローチとして良いと思う。

 

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さ6両編成の成田エクスプレスグリーン車は成田空港寄り先頭車にある。つまり6号車、12両運転の場合、6号車と12号車の2両がグリーン車だ。


先頭車両にグリーン車となると、通常は普通車利用客の通り抜けを防止できるメリットがあるのだけど、連結運転を行うNEXでは意味をなさない気がする。分割運転の関係で仕方ないけど、12両中2両がグリーン車とはなんとも贅沢な割り振り。


ちなみに、この日の乗客は東京から乗ってきた紳士1名と筆者の2人だけ。空いてたおかげでいろいろ探検させてもらえました。

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さて、品定めをしていこう。


諸氏のブログを読んでみると、先代253系の座席種類の豊富さやチャレンジ精神に比べて、E259系は何たることかという意見が散見された。たしかに253系の座席はバラエティーに富んでておもしろかった。だけど僕は253系NEXに乗ったことが1度しかなく、253系の座席を楽しめてない。よって253系と比較して減点する材料にはならず。


改めて考えてみる。
4列シートはグリーン車にしては狭すぎる。これはNEXに限ったことではなく最近のJR特急全てに言えることではある。近年の車両は、グリーン車ならではの高級感やプライベート感に乏しいものが多く、もはやそれが標準的になってしまった。だが今回の場合、高級感は革張りシートとその快適さでクリアとしよう。

 

次に、先ほど褒めたフットレストについて。よくよく考えてみれば、これはグリーン車の装備としては微妙だ。
確かにリクライニングした時にちょうど良かったけど、その時だけちょうど良いのは装備としてどうなのか。フットレストは位置が好きな位置で固定できないし、その体制ではない時は不要な装備であるためとても限定的。他の記事でも僕はレッグレストを好むと言ってるけど、やっぱりそうだなと改めて自覚した(笑)。


だがもし僕が推してるレッグレストを導入する場合、椅子下は荷物置きとしては使えなくなる、ということになる。かと言って足元に何もないと普通車との差別化ができない。その結果、フットレスト装備に落ち着いたのかもしれない。
そう、そもそもNEXは日本人観光客をメインに考えられてはいない。でも、日本人観光客も楽しめる車両でなくてはならない。そこが難しい。

 

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続いて料金。
今回乗車したのは新宿~千葉間。グリーン車料金は3560円で、さらに乗車券代が上乗せされる。
同じ区間を普通車で利用すると、特急料金は1290円だ。普通車の倍以上のお金を払って乗る価値があるかと聞かれると、割高感がどうしても感じてしまうだろう。
僕はキャンペーンで普通車を半額で利用した人間なので、余計に高額に感じられます(笑)。でも乗車券含めて5000円近くなるのは、やっぱり高い。

 

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成田エクスプレスの最大の利点は、その路線網を駆使して各地へ発着していることにある。煩わしい乗り換えの手間から解放され、空港から離れた各地へ座ったまま移動できるのは非常に便利だ。その点と料金を天秤にかけた時、グリーン車を選ぶに至るかは人それぞれだろうけど...。コスパを考えると僕は選ばない、という結論に至った。
空気輸送と皮肉られるほどだから普通車も空いているし、その普通車も広くて快適なのでなおさらそう感じます。ただただ高い、の一言に尽きますね。


というわけで評価終了、もう乗ることはなさそうです。


ちなみに訪日観光客にはJAPAN RAIL PASSというお得な乗り放題パスがある。その利用者向けの座席なのではないかなと。訪日客にはお安く快適なおもてなし、ということかもしれない...。



今回はこの辺で。


 

 

 










ルフトハンザドイツ航空 B747のビジネスクラス搭乗記

ルフトハンザドイツ航空 羽田-フランクフルト線のビジネスクラスの搭乗レビュー。

 


搭乗便:LH717便 羽田(HND)→フランクフルト(FRA)
機材:Lufthansa(ルフトハンザドイツ航空) Boing747-8(D-ABYH)


2023年現在、羽田空港に唯一乗り入れているジャンボジェット、それがルフトハンザドイツ航空B747-8。ジャンボの退役が進む中、羽田から乗れる機会があるだけでも貴重なのであります。

 

羽田からフランクフルトまで、ビジネスクラスに搭乗してきたレビューを綴っていく。

 

 

 

2階建てになっているジャンボジェット。ビジネスクラスは2階と1階両方にあるが、搭乗したのは2階席。

 

座席は、通路を真ん中に2+2で配置されている。椅子は互い違いに角度を変えてあり、くの字型になるように設置。

レッグレスト付きのリクライニングチェアのような見た目の椅子だ。完全にリクライニングを倒せば、フルフラットになる。前座席の後ろ部分と一体となり、大人1人がくつろげる空間が生まれる。

 

就寝用の枕と毛布が用意。座席裏ポケットにはミネラルウォーターとLufthansaロゴ入りエコバッグ、アメニティはLOCCITANEだ。

窓側のデッドスペースは荷物入れ。ふたを閉めれば物置く台などとして使うことが出来て便利。

座席の間にコンセントがあるので充電ができるが、早速ドイツ規格なので変換プラグが必要だった。

テレビ・オーディオコンテンツは日本語の用意があり、つまらない14時間を過ごすことはなさそうだ。

 

 

機窓。

2階席だから少し目線が高い。2つ並んだエンジンが見えるのも、もう日本国内便では体感できない景色。

 

 

飛行機は、定刻より30分ほど遅れてプッシュバックを開始。

大型機特有の安心感、慣れない2階席の目線を味わいながら、羽田空港を飛び立った。ドイツ・フランクフルトまで約14時間の旅の始まりであります。

 

 

 

ベルト着用サインが消えると、まずはウェルカムドリンクを尋ねられる。早速ドイツビールをオーダー。

ドイツはビール大国。原料について定めた"ビール純粋令"は、世界的にも有名だ。澄んでいて色が良く、口当たりはキレがあり、とにかく美味い。

 

 

日本の航空会社のように、ビジネスクラスアテンダントによる丁寧な挨拶はない。でも定期的に行き来して気にかけてくださるので、サービスが足りないとは感じなかった。フランクで接しやすく、サービスが行き届いている。日本ほど硬くなりすぎない感じがイイ。

 

客室乗務員は8割がドイツの方のよう。この日の搭乗者もほぼドイツの方で、ドイツ語は飛び交っていたのだが、英語でもお話できたのでそこはクリア。

日本のCAさんも乗っていたけど、ほとんどエコノミークラスのサービスに当たっていたのでお会いできず。日本語のアナウンスはあった。

 

 

 

1回目の食事

2回目の食事

つづいて機内食について。

機内食は、離陸後と着陸前の2回で、離陸して約1時間半後と、着陸2時間前を目安に提供された。洋食、和食の用意があり、せっかくなので洋食をチョイス。

しっかりしたフルコースで、どれも美味しい。日本路線なのに、メニューがドイツ語/英語しかなかったのが少し残念だった。

 

それ以外の時間に食べる、間食用のメニューも種類が豊富。ただ、筆者は出発前のラウンジでお腹を満たしていたので控える。上位クラスに乗ると食事に困らない分、どこでどれだけお腹を満たすかを考えなくてはいけないんですね(笑)。

 

 

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機窓

窓からの景色。

1枚目から順に、離陸後1時間、2時間、9時間くらいのものだ。

 

日本―ヨーロッパ線のほとんどは、ウクライナ戦争の影響で航路が変わっている。
通常、日本の北西に飛んでロシア上空を経由するのだが、現在は太平洋・北極経由で運行されているのだ。

3枚目は北極付近、グリーンランド北側付近の機窓。ぼんやりとした景色は、北極付近ならではの機窓だったりするのかな。高高度、そして極地であるからか、機窓はいつ見ても美しいものだった。

 

大型機ゆえか、揺れはとても少なくすこぶる快適。フルフラットになる座席でゆったりくつろぎながら空の旅を楽しんだ。

 

 

離陸から14時間、ヨーロッパでも有数の巨大空港、フランクフルト国際空港に降り立った。

日本では朝方3時、現地時間では19時くらいになる。
食べてばかりで動かないからお腹が重いのと、時差で眠いのとで、足がおぼつかない。現地時間が夜なので、このままホテルで寝ればいいのが救いだった。国際線、ビジネスクラスをスマートに乗りこなせたらかっこいいんだけども(笑)。

 

 

35000ftをひたすらに飛んだ14時間。横になって空の女王に身を預ける、贅沢で快適な空の旅は、忘れられない思い出となりましたとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東武スペーシアX コックピットラウンジに乗ってきた!

東武鉄道の特急「スペーシアX」のコックピットラウンジに乗ってきた。

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2023年7月15日、東武鉄道で「スペーシアX」という新しい特急の運転が始まった。

スペーシアといえば、浅草から日光・鬼怒川を結ぶ東武鉄道の顔とも言える特急だ。スペーシアXはその後継にあたり、スペーシア号が培った伝統やコンセプトを継承しつつ、より進化した快適さと居住性を提供すべく誕生した。

外観は白が基調に幾何学模様の窓を組み合わせたデザイン、車内はプレミアムシートやラウンジといった新たな座席タイプと、個室、半個室、スイートルームの3種類の個室を用意。6両で6種類の座席が提供されている。
既存のスペーシア号では、座席車と個室の2タイプの用意だった。外観のカラーリングも先代と全く異なるので、伝統の継承というよりは大幅な進化とグレードアップ、豪華さと贅沢感が極められた印象。外観、内装とも全く新しい、先進的な特急車両がデビューした。


今回は、スペーシアXのコックピットラウンジに乗ってきたのでレビューを綴りたい。




コックピットラウンジは、名前の通り先頭車にある。日光・鬼怒川寄り先頭1号車、まるごと1両がラウンジだ。ちなみに反対側の先頭車はコックピットスイート。先頭車を"コックピット"と言い表すの、良い笑。

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車内はまさにラウンジと呼ぶに相応しい空間に仕立てられている。

紫の絨毯が敷かれた部屋に高さ低めのソファーが並ぶ。圧迫感のない天井とやんわりと、明るくしてくれる間接照明。窓が多くて開放的、デザインは控えめながら細部にまでこだわっているのが感じられる。


総席数は20。

1人席、2人用(1+1)テーブル席、4人用(2+2)テーブル席の3種類。テーブルごとでの発売なので、1人で贅沢に使っても、家族・友人と乗っても良い。この日は4人テーブルを2人で利用する方が何組かいらっしゃった。1人席は運転席すぐ後ろのみに配置されているのだが、座ったままでは前面展望は見えにくい。そこがとても残念でもったいない...。


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椅子は低め・硬めのソファで、長時間座っていても疲れにくい。ところどころクッションが置かれているので、それを合わせて好みの体勢でくつろぐことができた。
窓は珍しい六角形型で、ブラインドはなくカーテンで遮光する。こうして一部だけ切り取ると列車の中とは思えない、そんな空間だ。


驚いた点は、このソファは固定されていないこと。普通、鉄道の椅子って万一の衝撃のため固定されている。しかしこの椅子はフリー。急ブレーキの時でも動かないようになっているらしく、コクピットスイートの椅子でも同様に椅子を動かせるとのこと。ちょっと椅子を前に出そうかな...ってことが出来ちゃうわけですが、それなりに重かったです(当たり前)。


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壁掛けのライトは竹細工をイメージしたデザイン。スペーシアXは伝統工芸や銘品、東京と日光・鬼怒川の特色が車両の各所に織り交ぜられているため、細かい部分も見所である。お互いが主張し過ぎず程よい匙加減でまとまっているのが良い。

客室からは窓ガラスを隔てて運転席が見える。見せることを意識して設計されており、例えば乗務員カバンは専用のボックスにしまうなど、展望にこだわった設計がされているとのこと。ガラスが綺麗で、見通しが良かった。


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こちらは車端部にあるカフェ。「GOEN CAFE(ごえんカフェ)」という店名は、旅にまつわる"ご縁"を願って付けられたもの。列車に車内販売はなく、飲食物の提供はここでのみ行われている。

メニューはコーヒーや軽食のほか、酒類の提供も行っている。売られているものはみな日光・鬼怒川にゆかりのあるものばかり。メニューのリンクを貼るので参照して欲しいのだが、とりわけお勧めしたいのは酒蔵とコラボした酒粕のバターサンド。これが大変美味だった。あとは、スペーシアXが描かれたラングドシャ(クッキー)。ヨックモックだから味は間違いない。記念品としてもオススメだ。

メニュー:https://www.tobu.co.jp/spaciax/assets/img/cafe/menu/goen_menu.pdf



ちなみにカフェ利用は、この車両の乗客に限られている。他の号車に乗車の方は、インターネットで整理券を入手した方のみ利用可能だ。先着順なので要注意。


こうして利用者数が限られているのは、ラウンジ利用客としては嬉しい配慮だ。喧しくなることがなく、終始ゆったりした時間を過ごさせてもらえた。購入客でワイワイガヤガヤしたら敢えて乗ってる意味が...となりそうなので笑。


 

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この日の天候は晴れ。窓が大きい、椅子の背もたれが低い、そして運転席の先も見通せることから、景色を広々と見渡している実感がある。前に映った景色が横に流れて消えるまでを、しっかりと目で追える感覚は、今までの鉄道車両では味わったことない。開放感が感じられてとても良かった。


それだけに、立ち上がらないと前面展望がしっかり見えないのは惜しいポイントかな。東武鉄道も前面展望が出来ることを推してないので、そこにこだわってないだろう。でも、勿体無い笑。

今回乗車したのは浅草から乗って日光まで、約1時間50分ほど。本当にあっという間の乗車旅。大満足でスペーシアXを降りた。



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最後に、お金の話。
料金体系は、普通席とプレミアムシートで分けられている。例えば浅草〜日光は普通席1940円、プレミアム2520円(運賃別)だ。
そしてラウンジや個室は、プレミアムシートの価格にさらに特別座席料金が上乗せされる。ラウンジはお値段は1人席で200円。4人席で800円だ。

安くないか?安すぎる。3000円でこんな贅沢で快適な旅をして良いのだろうか。広々ゆったり快適に移動できるこの空間が、数百円の追加料金とは恐れ入った。このラウンジはお得感がかなり高めな車両だと思う。




こんな車両が一般特急車両として登場するとはね...。良い意味でやり過ぎ。ビアサーバーを電車の中で見たのは初めてでした笑。方向幕がもはや行き先表示だけでは無くなってるのも斬新です。
観光特急のハードルを上げてくれたスペーシアX。これを超える新型特急は現れるのでしょうか。



今回はこの辺で。

 

 

 







函館本線 藤城・砂原支線に乗ってきた―前編―

JR北海道 函館本線の支線、藤城支線・砂原支線に乗ってきた話。

 



JR函館本線には、2つの支線がある。

まずは、函館付近の地図を見てみよう。

 

函館本線の地図

2つの輪があり、8の字を描いている函館本線

本線は、左半円を描く路線だ。右半円の路線が支線となっている。

 

・下側 右半円、新函館北斗通らないのが藤城支線(下り専用)

・上側 右半円、大きなカーブを描くのが砂原支線

である。

 

両円の交点は南(地図下)から順に、七飯(ななえ)駅大沼駅森駅だ。

 

 

 

 

2つの支線の由来は、本線を複線化する際に勾配が緩いルートを選んだこと。勾配のキツさが異なっており、貨物列車は緩い方を経由して走っている。

 

・下り 札幌方面行き : 藤城支線本線(駒ヶ岳)経由
・上り 函館方面行き : 砂原支線本線(新函館北斗)経由

 

これが勾配が緩やかなルートだ。当初、特急列車などもこの経路で運転されていた。

しかし、エンジン性能の向上やら観光地である大沼公園を経由したいなどの理由で、砂原支線経由はやめられ、本線経由に変わる。下りのみを藤城支線経由にしていたものの、新幹線開業により、特急の全列車を新函館北斗駅に停車させることに。よって現在は、

 

●貨物

・下り 札幌方面行き : 藤城支線本線(駒ヶ岳)経由
・上り 函館方面行き : 砂原支線本線(新函館北斗)経由

 

●特急

・下り 札幌方面行き : 本線経由
・上り 函館方面行き : 本線経由

 

となっている。支線はごく一部の普通列車が通るのみとなってしまった。

 

 

 

 

本題。

 

1日1本だけ、この2つの支線を両方とも経由する列車がある。それが函館駅5時49分発 森行きの、5881D列車だ。

この列車に乗車して、函館本線の2つの支線を乗ってきたのでレビューを綴っていく。

 

 


 

 

 

オタクの朝は早い。ホテルの朝食バイキングを蹴って、早朝の函館駅へやって来た。

早速、お目当ての始発列車、5881Dに乗り込んだ。

車両はキハ40系、1両編成での運行だ。この日乗ってた人は10人程度、うち自分含め3、4名は旅人に見える。

 

定刻通り5時49分、列車は函館駅を出発。寝台列車がいた頃に比べると寂しくなった函館車両基地を横目に、北へ。

 

五稜郭、桔梗、大中山と停車、この辺は眠くて記憶がない(笑)。

そしていよいよ七飯駅へ。この七飯駅で、藤城支線に分岐する。

 

 

駅を緩やかに出発、ポイントを通過すると一気に加速していく。

列車は坂を上り、レールは高架線に。本線と並行して進み、東へカーブして本線を跨ぐ。

この藤城支線、先ほど述べた通りで下り専用の支線だ。本線より勾配が緩やかというけど、この高架橋を上っている感じ、そんな印象は受けない。

 

 

が、実際のところ本線の勾配はもっとキツい。
七飯~大沼間の本線の最大勾配は22.5‰で函館本線で最も急だ。藤城支線は9.5‰に抑えられていて、これなら貨物でも乗り越えられる、ということだそう。

 

 

 

横津岳(よこつだけ)の麓、七飯町の城岱(しろたえ)牧場のある丘を走る。少しずつ標高が高くなるため、函館方面を見れば広がる平野を見渡せた。

 

木々の間を抜けていく、ちょっとした山登りのようなルートだ。この支線に駅はなく、列車は快調に走っていく。

 

しばらくすると進行方向左側に、大沼が見えてきた。

 

 

道立の自然公園の一部となっている大沼。背景に見えるは大沼公園のシンボル、駒ヶ岳

 

これが見えたらまもなく大沼駅だ。本線と合流し、大沼駅3番線に入線した。

 

 

 

大沼駅では14分の停車時間がある。

その時間で上り列車と交換、そして特急北斗1号 札幌行きの通過待ちが行われる。

 

 

あまり触れなかったけど、乗ってる車両はキハ40だ。

これは全国的に数が減っている国鉄気動車。北海道ではまだ現役バリバリ...ではあるが、新型気動車の置き換えが進行している状況。これが最後の乗車になるかもしれないし、撮れる機会も多くない。

交換列車や停車中の写真、なかなか来ることがない大沼駅など、写真に収めて見学しながら、発車を待った。

 

 

後編につづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【満足度No.1の航空会社】FDA 徳島→名古屋線搭乗レビュー

FDAという航空会社を使った。せっかくなので搭乗レビューしてみたい。


FDAことフジドリームエアラインズ。名古屋を拠点に地方間を結ぶ路線を展開する航空会社だ。誤解されがちだけど、LCC(ローコストキャリア)ではなく、ANAJAL同様のFSC(フルサービスキャリア)である。
東京では馴染みはあまりないけど、某ランキングで満足度ナンバーワンを達成したというスゴイ航空会社らしい。

なるほど、では検証です笑。


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フジドリームエアラインズの飛行機は、とてもカラフル。各機ごとに色が違い、現在機色が活躍しているとのこと。


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今回搭乗したのは、高松-名古屋線。この日の担当機はオレンジ。
個人的に初のエンブラエル機搭乗となる。


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機内。
小型機らしくミニマムな感じ。だけど小型機にしては座席が大きく、DHC-8とかよりも広く感じられる。
配置は2+2で、席種はエコノミーのみ。あまり長い時間飛ばないから、充分だろう。

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座席。
海外の短距離路線で見かけるような革張りシート。座り心地はむっちりした感じだが、足元は狭い。
シートピッチは790mmだそうで、特急列車で考えれば狭いけど、こういった小型ジェットの基準ではわからない。広い方に入るそうだけど。
リクライニングが効かせて補えるし、そう長くない路線の搭乗なので、座席間隔に特に問題は感じなかった。


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ヘッドレストカバー裏には広告が。こういうのは飛行機じゃなかなか見かけないような。

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窓。大きく、綺麗に手入れされているよう。

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読書灯はあるが、USBポートなど充電設備はない。

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離陸後、しばらくしてベルトサインが消えた時、CAさんが機内食を振る舞ってくれた。
紙パックのお茶とチョコレート。早朝便ではチョコではなくパンが配られることになっている。

ANAJAL同様のFSC(フルサービスキャリア)でありながらLCC並みの価格を実現するFDAだけど、機内食が全員に出るサービスとは驚いた。


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この日は天候もよく、スムーズな離着陸でフライトは快適だった。降り立った県営名古屋空港FDAの拠点である地、名古屋市街地へのアクセスも悪くない。地方に住む方や、僕のような地方移動が多い旅行者には手軽に利用しやすい航空会社だと思う。

搭乗に携わるスタッフのサービスなどについては、ネットでは賛否があるよう。フルサービスキャリアの航空会社とは空気感が少し異なるかもしれない。ある種の親しみやすさのようなもので、個人的には肯定的に捉えられた。

搭乗人数の少ないフライトで、CAさんと少し談笑、飛行機のカードもいただいた。
CAさん「ぜひ全色コンプリート目指してください」。飛行機は全部で16色ある。あと15色、頑張ろうかな笑。


今回はこの辺で。


 

 

 









 




ドイツ アウトバーンを走る!―後編―

ドイツのアウトバーンをドライブしてきた話 後編。

 

 

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クルマの観察が終わったので、とりあえず試運転をしてみることに。人気がない駐車場で、ぐるぐるテストドライブだ。
日本車とは違う、左ハンドルMT。これはなかなか刺激的で運転が楽しい。

なんとなく慣れたところで、ドイツ・フランクフルトの中心地へ走り出した。人や車通りが多い。前の車を真似て、慎重に慎重に...。

 

 

 

左ハンドル、右側通行であることに注意すれば、運転は難しくなかった。

道路標識はわかりやすいものばかり。日本でも見かける色合いのものも多い。

道路の案内板は、Bahn(バーン/"道"の意味)だけ知っていれば、ローマ字読みでもわかる。

日本の道路と同じで一安心。クルマのルールは世界共通、それがコレほどありがたく思ったのは初めてだ。

 

 

出発から程なくして、アウトバーンに入った。

 

 

やってきましたアウトバーン

いよいよアウトバーンを走る。

 

走り方は、日本の高速道路と同じだ。
中央寄りが追い越しレーン。途中にサービスエリアが設けられていて、お手洗いやコンビニ、ガソリンスタンドがある。施設も雰囲気も日本と同じ。日本の高速道路はアウトバーンに倣って作られたので、当然と言えばそうなのだけども。

 

 

制限速度がない区間は本当にあった

速度標識が全くなく、制限速度がない。

クルマはみな130km/h以上で走っている。追い越しレーンは200km/h以上だろうか。ポルシェ、BMW、ベンツなど、セダン、クーペ、高級車、運動性能の良い車が、我がフィアットちゃんを追い越していく。

そして、道路の線形がとても良く、とにかく走りやすかった。日本の高速に比べてカーブが緩やか。荒れた道や路面の凹凸が少なく、至極走りやすい。これには驚きだ。

 

 

ドイツ中に張り巡らされているこの道路網、なんと通行料は無料

通行料タダで、国内どこへでも行けてしまう。日本とは全く異なるクルマ社会の展開。これには驚いた。

 

 

そしてもう一つ、驚いたこと。それは制限速度を守る人の多さ。すなわちマナーが良い。

途中、減速区間があったのだが、みなきちんと守る。200km/hで走っていた車も、制限60km/hならスピードを落とす。前の車がいなくともだ。

 

煽り運転はないし、クラクション鳴らされればスッと譲る。2日間走った中で、そういった小さな小競り合いは感じられず。こういうところはぜひ見習いたい。みな運転が上手く、スマートだ。

 

 

夜の霧の中を130km/hでかっ飛ばす。

1000ccちょっとしかないFiat500では、これくらいのスピードが精いっぱい。加速力もそんなにないので、真ん中または端っこのレーンで、ノロノロ走る。それでも130km/h以上はキープ。エンジン唸らせ130キロ走行、ちょっと怖い。

こんな感じで2日間で800km、アウトバーンドライブを楽しんだ。

 

 

海外はMT車の比率がまだまだ高い。レンタカーでは、AT車は指定しない乗れないと思っていい。

車の平均速度を考えると、MT車でも快適なんだろうな。日本のように高速は有料、狭く細い路地と、信号間隔が短い国ではAT車が普及する理由がわかる。

 

 

ガソリンスタンドにて

返却前に、ガソリンスタンド(独:Tankstelle(タンクシュテレ))へ立ち寄った。

さすがはドイツ、ガソリンスタンドはあちこちにある。給油場所に困ることはなかった。

 

 

給油できるのはディーゼル燃料と、ガソリンが数種類。

「Super95」「Premium102」「Super95 E10」とか名前があるのだけど、大事なのは数字。95とか102とか、100に近い数字、これはオクタン価を示している。

 

オクタン価95は日本で言うレギュラー、ハイオクは98~102。Eが付いているものはバイオ燃料混合だ。

そのクルマに合ったオクタン価のガソリンを入れればいい。

クルマの給油口の辺りに書いてあるので、それを見てガソリンを入れる。入れ方は日本車と同じだ。

 

セルフ給油方式だから、完了したら店内でお支払い。カード払いが便利で早い。

 

 

こうしてアウトバーンドライブは終了。無事故で車を返せたことにまず一安心。

 

一応、万一のことは事前に調べておいたし、WiFiも持ち歩いていたので、事故や盗難時にそれなりに動ける準備はしていた。とはいえ、実際に起きたらかなりメンドクサイはず。お金はかかるし旅程は全て崩壊するだろう。

また、イタリア車ということもあり、故障も少し心配ではあった。何事もなかったこと、そして800km頑張ってくれたフィアットちゃんに感謝。

 

 

あと1つ気になっていたのが、目的地での駐車場問題。これは路駐でOKだった。

駅前などの繁華街を除いて、どこに行っても駐車場が併設されていた。ない場合は路肩に縦列駐車するのが一般的だ。それができる道幅があるし、そういう交通文化が浸透している。

この縦列駐車、慣れているのか皆上手い。切り返し少なく出し入れするし、車間もちょうど良く綺麗に整列させて止めていた。ドイツの方たち運転技術にびっくり。

 

 

 

 

アウトバーン走行、なかなかの冒険だったけど、とても楽しかったし満足度は高め。速い車を借りて、ぜひまた走りたい。

でも、初めてのひとり海外の渡航3日目にすることではなかった。緊張と疲労がとんでもなく、調子に乗ったなと反省(笑)。ぐったり疲れてこの日は終了でした。

 

 

 

「越野Shu*kura」で日本酒を呑みながら旅をする

JR東日本が運行する、越野Shu*kura(こしのしゅくら)の乗車記。

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JR東日本の「乗って楽しい列車」シリーズのうち、お食事がお目当てになる列車がいくつかある。そのうちの1つがこの越野Shu*kuraだ。
越野は文字通り新潟や上越を指し、Shu*kuraは酒蔵から付けられている。「新潟で現地の地酒を呑みながら旅しない?」というJRからの新たな提案なのであります。


そんなShu*kuraに乗車してきたので、車両紹介とレビューを綴っていく。


 

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まずは車両紹介から。
使用車両はキハ40系。所属先は新津運輸区、新潟地区からキハ40系がいなくなったため、新津に所属する唯一のキハ40系となっている。
車両は専用に改造された3両が充てられている。Shu*kuraは列車名であり、この編成の愛称でもあるのだ。
車内の構成は1・3号車が座席車、2号車がカウンターとフリースペース。乗客は1・3号車に着席するようになっている



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各車紹介。まず3号車から。
3号車は座席車。普通車グリーンのような座席が並んでいる。椅子は新規作成なのか流用なのかは不明。この形、どこかで観たような気がするのだけど...。
車両の端、運転席に近い側にはソファが設置されていた。こちらは指定席ではなく、利用者が自由に使えるものだ。
デッキと客室を仕切る扉は、木製の酒蔵のドアをイメージしたもの。これはShu*kuraすべてでそうなっている。演出が凝っていて、見ていて楽しい笑。


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2号車。
2号車はフリースペースと売店があり、立ち飲みできるようになっている。
酒樽や酒蔵をモチーフにしたインテリアがGood。この格子の窓もわざわざ加工改造されている。手が込んでいるなーと感心します笑。


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1号車。
ジョイフルトレインらしい、さまざまな形態の座席が並んでいる。4名掛けのボックスシート「らくらくボックスシート」、海側の窓際にセットされた2人掛け席「展望ペアシート」、海向きでパテーションで仕切られた座席「くつろぎペアシート」の3種類。座席タイプがいくつか用意されているのは良いですね。

この1号車の座席は旅行商品として販売されており、日本酒とお食事、乗車券がセットで売られている。お値段は乗車区間や時期にもよるが、おおよそ1万円に届かないくらい。これが高いのか安いのかは乗って確かめるべし。


ということで、今回はこの車両に乗車。座席は海向きで海側にある2人掛け「展望ペアシート」を選んだ。





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列車は定刻通り発車。
するとすぐに、ウェルカムドリンクの選択を求められる。

ウェルカムドリンクは、日本酒かソフトドリンクを選ぶ。このドリンクによって、料理の提供メニューが異なるので注意が必要だ。
つまり、日本酒を選べば飲み比べコースだが、ソフトドリンクを選べばノンアルコールとお土産のコース。お酒は売店で買うしかなくなってしまう。飲酒目的なのでそれは避けたい。


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もちろん選んだのは日本酒コース。
食前酒を頂いた後、お料理と日本酒が運ばれてきた。この日のメニューをまとめると以下の通りだ。



●ウェルカムドリンク:柏露酒造「発砲純米酒 柏露花火」

大吟醸酒(桝酒):頸城酒造「純米大吟醸 越路乃紅梅」

●オリジナル酒:君の井酒造「大吟醸酒 越淡麗 オリジナルラベル」

●食事
・お酒の"あて":御塩
・鮭ときのこのチーズ焼き
・長ネギの豚肉巻き 〜かんずりトッピング〜
・かきのもとちらし寿司
・カリフラワーの天ぷら
・抹茶のパンナコッタ


美味い。日本酒に合うようにか、全体的に少ししょっぱい。だが、日本酒を呑みつつ少量を少しずつ口に運んでいただくため、しつこさや飽きは来ない。料亭のお料理のごとく一品一品丁寧に作られており、普通にただただ美味しかった。

オリジナル酒はお持ち帰り可能。また、お土産に列車オリジナルの御猪口が1つ付いている。加えて、2号車売店では別料金で利き酒が楽しめる。自分は運ばれた日本酒で酔いが回ってしまったので利用しなかったけど、日本酒好きな方にはそちらもオススメだ。


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列車は上越妙高を発車、信越本線を北上して直江津から日本海側を走る。海を見ながら徐々に酔っていくのが最高に気分良い。途中、停車時間が長い青海川駅でホームに降りてみた。

Shu*kuraにいくつか設けられている停車駅。それぞれのホームにはShu*kuraの歓迎モニュメントが設置されており、記念に1枚。それにしても、1つの観光列車なのに力の入れようが...すごい笑。



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乗車したのは信越本線区間。であるからか、線形やレールの状態がよく、揺れが少なく悪酔いしなかったように思う。
コスパ、費用対効果については、個人的には◎。美味しいお酒とお食事、そしてお土産までいただき、お酒好きとしても鉄道ファンとしても満たされないわけがない。美味しく楽しく心地よい乗車旅を過ごせて大満足でありました。


www.jreast.co.jp





今回はこの辺で。

 




 








 




ドイツ アウトバーンを走る!―前編―

ドイツのアウトバーンをドライブしてきた。

 



制限速度がない道路、それがドイツにあるアウトバーンである。

アウトバーンとは高速道路のことで、ドイツ国内に張り巡らされている。

 


ドイツに行くなら走らないで帰るわけには行かない!ということで、レンタカーを借りて走ってきた。

 

⚫︎マイプロフィール

・第1種普通自動車免許(限定なし)

・免許取得して4年くらい

・運転大好き、MT車の運転OK

・初海外&外国車乗ったことない

・ドイツ語全く知らない

 

こんな状況の筆者が、アウトバーンを走った体験談を綴っていく。

 

 


 

渡航前にできる手配は済ませよう。

 

まずは、国際運転免許の取得

これはないと話にならない。免許センターで2350円で発行。ふらっと行って当日発行できた。簡単お手軽でイイ。

 

 

次に、レンタカーの手配

これも日本で済ませるのが楽でイイ。どこの会社が良いとか知らないから、とりあえず有名なところ、Hartz(ハーツレンタカー)で予約。

 

 

借りられるクルマのラインナップを見ると、日本でも見かける輸入車ばかり。

Volvoとかワーゲン、フォード、変わり種はオペルくらいか。フランクフルト中央駅のお店に指定して、予約完了。

 

 

 

あとは、アウトバーン走った体験記のブログを読み漁って、心の準備(笑)。心配事は尽きないけど、やってみるっきゃねぇ。

 

 

当日。

初海外だった筆者。

渡航3日目でレンタカーを借りるのはさすがに暴挙過ぎたかもしれない。そんなことを感じながら、フランクフルト中央駅にあるレンタカーの店舗へ向かった。

 

お店はわかりやすい位置にあった。駅のメインで入り口入ってすぐのところだ。Googleマップも優秀なので、ここまではすんなりと。

お店は他のレンタカー会社と合同でやっている感じ。ハーツのスタッフは別のお客さん対応でここにはいないと言われ、30分くらい待つ。ワンオペ...?

 

 

 

 

さて、スタッフがやってきた。日本で印刷してきた予約内容表を見せたからか、スムーズに手続きが進む。

スタッフの方はみな話す前にGermany or English?って訊いてくれたので、拙いながらも意思疎通は図れたように思う。日本にはない感覚。

 

鍵を渡され、駐車場の地図そ見せられる。あ、自分で向かって乗って行って良いのね。

幸い、車が止めてある立体駐車場は駅の隣りで、泊まってたホテルの目の前のよう。入り口がわからず何周かしたけど、何とか駐車場ビルに入って古めかしいエレベーターで上層階へ。

 

 

そして対面したレンタカーがこちら。

 

 

お前かい!!

 

イタリアのメーカー、Fiatが作ったFiat500。仕様は、ハイブリッドモデルのMT車だ。

予想外のクルマにびっくり。ドイツにいるのにドイツ車じゃないんかい。

そんなわけで、可愛いフィアットちゃんとの旅がスタート。

 

 

 

クルマに乗り込む。

 

とりあえずクルマの勝手を調べるべく、手当たり次第いじってみる。
ナビの言語は英語にしたけど、英語でも困るのでスマホに頼った。
USBソケットがあったので、充電も可能だ。

 

運転方法や操作スイッチなどは日本車と同じ。考えたら当たり前なんだけど、異国の地では規格が一緒というのが嬉しい。安心するポイントなんだよね(笑)。

 

 

オープンモデルだから屋根も開けてみる。電動幌になっていて、スイッチ1つで開け閉めできた。

日産フィガロとかパオみたいな、スタイリングが良いとは言えないタイプのオープンカーだ。屋根開けるのって外国では普通で、日本ほど珍しいもの見たさな目で見られないのがイイ。

 

個人的に初めて乗ったイタリア車。遊び心が満載で、見ても乗ってもいじっても楽しい。クルマ大国ドイツで、イタリア車を体感する(笑)。

 

 

 

ひとり旅には充分で最適なクルマだ。同乗者はいないし、荷物も乗る、ハイブリッドだから燃費も多少はイイはず。
これから、ドイツの南端まで片道350kmほどのクルマ旅。2日間よろしくお願いします。

 

 

 

 

後編に続く...

 

 

 

www.railnoote.net

 

 

 

 

 

 

TOMIX SL銀河(C58-239+キハ141系700番台)が入線!

TOMIXから発売されたSL銀河が入線した。

 

SL銀河は、JR釜石線を走っていたSL列車だ。東日本大震災の復興支援として、2013年に運転を開始した。

静態保存だったSLを復活させたうえ、客車は気動車を購入。文豪 宮沢賢治氏の故郷であることから、「銀河鉄道の夜」をモチーフとしたコンセプトを設定し、特別な客車が仕立てられた。

これらに加えて沿線のSL用施設の建設や、運転士や整備士の養成など、かなり大掛かりな投資がいるプロジェクトだったが、無事に運転開始する運びとなった。

 

 

運転開始から早10年。列車は大変人気だったものの、客車の老朽化を理由に2023年夏に引退。

引退が近づく2023年春、この列車を模型化することをTOMIXが発表。発表から半年の期間を経てようやく市場へ、そして我が家にやってきたのでした。

 

www.tomytec.co.jp

TOMIX  キハ141系700番

www.tomytec.co.jp

 

SLと客車はそれぞれ別売り。限定品などの形でまとめ売りはされなかった。

5両で定価約4万円。値段はちょっとお高め。

客車のケースにSLを収納できるよう設計されている。

 

まずはSLから。

TOMIXでは初の製品化となるC58型蒸気機関車。SLのディティールに詳しくないから触れないが、プロポーションはとても良い。

実車の走行シーンを再現しており、実車同様に外装は光沢があり、機関士が顔を出す窓は開いた状態になっている。

 

 

 

客車。

まずは製品化に感謝👏。この豪華かつ複雑な外装を見事に模型に落とし込んでくれた。

実車では立体的な装飾が印刷になってる...といった不評もあるみたいだけど、僕としては1/160サイズで手元に置けるだけでも嬉しいのです。

 

 

ぱっと目を引くこの塗装、とても美しく印刷されている。

また、造形の良さは言うまでもない。50系やキハ143系の製品化時に評価されていたそれがしっかり現れている。特徴を捉えていてカッコイイ。

色分けも、実車の雰囲気がムンムンで良い感じ。デビュー当時の姿を再現しているとのことで、忠実に屋根まで真っ青。

模型は上から見ることが多いから、この屋根色は目立つ。多少の違和感はあるけど...実車に忠実ならまぁいいか。

 

 

 

ライトはLEDで明るく美しく点灯。先頭車はTNカプラーが標準装備で、見た目がイイ。

車内の表現にも力が入っていて、実車のシートやフリースペースなどが再現されている。パーツは座席の色味の臙脂色が用いられた。

 

 

 

急勾配を登るSLの補助動力として、気動車のまま客車されたキハ141系700番台。

模型ではそれに則ったのか、モーターを積んで製品化されている。写真の車両、青が濃い塗装のキハ143-701がM車だ。

 

客車にもモーターがあるとはね...。
歩調を合わせられるのは、ありがたいようなメンドクサイような仕様。一応、モーターだけすっぽり抜くことはできるので、非動力化は簡単にできる。

 

が、そうした場合、M車の床下自体が金属製で重たいために、SLのモーター1両だけではスムーズに走ってくれない。SLにかえって負担がかかる。

プラ製床下パーツを調達して完全なT車にするか、M車にしたままでSLと歩調を合わせるかの2択が良さそうだ。

 

 

当区では、M車にしたまま遊んでいこうかな。まぁ実車のキハ141系は単独で走ったりもしてたからね。牽引機によってイチイチ歩調を合わせるのはちょっと面倒だけども、T車に改造する気力がないので(笑)。

 

 

 

暖色の室内灯を入れた。できる限り再現された車内も、これで映える。

 

 

あと最低限イジりたいのは連結器。中間車に標準装備されているのはアーノルドカプラー。連結間隔が広いし見栄えも悪い。

これにあったTNカプラーに交換したい。調べてみると、どうやらJC6384だけが適しているよう。

 

このカプラー、最近(2022年)に出た新しい製品。他製品への汎用性が高くなく、そんなに数が出回ってない。

ネットや店を周ったがすでに品切れ状態、6月頃の再生産待ちということに。こういうところなんだよなぁ...。とりあえず、レイアウトデビューはそれまでお預けかな。

 

 

 

総評。

とにかく製品化してくれたことに感謝。違和感なく模型になっているし、よくある塗装乱れなどもなく、しっかりした出来栄えで嬉しい。

不満を言うなら、カプラーの再生産も同時にかけておいてくれると嬉しかった。

長くしっかり手元で愛でていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

ANA LOUNGE体験記 羽田空港第3ターミナルにて

羽田空港第3ターミナル ANA LOUNGEを利用してきた。

 

羽田空港第3ターミナル(旧 国際線ターミナル)にあるANA LOUNGEANA、またはANAも加盟するスターアライアンスの航空会社に搭乗する場合、利用できるラウンジだ。

 

利用できるのは大雑把に言えば、航空会社の上級会員、またはビジネスクラス以上に搭乗する者。今回はビジネスクラスを利用して、プレミアムな空間にお邪魔させてもらった。

 

 

 

 

第3ターミナルの3階、110番ゲート付近にあるANAのラウンジ。ファーストクラスや超上級会員はANA SUITE LOUNGE、それ以外はANA LOUNGEへ入場できる。

 

受付の方に搭乗券を提示して入場。

入場したらWiFiを繋ごう。ショッピングや料理のオーダーはスマホから行うシステムになっている。

 

 

 

広々としたラウンジ。

区画ごとにインテリアが異なり、また座席も様々なタイプがある。ほとんどの座席がコンセント完備。仕切りで囲まれてプライベート感がある座席も多くて嬉しい。

 

適切な室温に保たれた室内には、ゆったりとした音楽が流れる。インテリアや空気感はさながら高級ホテル。出発までゆっくりとくつろぐことができる。

 

 

ドリンクバーには、ソフトドリンクだけでなく、お酒やビール、おつまみなども並ぶ。

軽食はうどん、そば、ラーメンが頼めるヌードルキッチンと、いなり寿司やから揚げといったメニューが並んでいた。軽く小腹を満たすには充分だ。

 

せっかくなので豚骨ラーメンを注文。なかなか美味い。

もちろんラーメン屋さんのそれには及ばないのだけど、軽食として美味しくいただけた。

ただし、長いフライトでは食べることが楽しみの1つになる。機内では体を動かさないので、食べ物をお腹に詰めるのみ。ここでの食べ過ぎには注意をしておきたい。

 

 

ラウンジはシャワー室を完備、仮眠スペースまで用意がある。

休息をとる人、ここでリラックスしてから機内へ向かう人、くつろいだ後にしっかり身支度を整えて向かう人などなど...多くの人の要望に答え、そしてくつろぎの場を提供する。それがホテルやラウンジの良さで役目だろう。それに不足なく答えてくれるのがイイ。

 

ただどうしても、時間帯によって混雑してしまう。僕が訪れた時間はシャワールームは満室で、待機の列ができていた。こればかりは仕方ない。

 

しかし、人が多くても、ラウンジ利用者は思慮分別がある大人ばかり。決して騒がしく賑やかになることはない。喧騒から離れられる、これは上級クラスや高級サービスを利用する醍醐味の1つだ。

それを充分に味わって、搭乗機に向かう。旅のスタートにふさわしい、良い時間を過ごさせてもらった。