れいるのおと

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JR千歳線の廃止駅 美々駅に行ってみる

JR北海道では残念ながら廃駅となった駅がいくつもある。そのうちの1つ、美々(びび)駅に行ってみた。

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美々駅はJR千歳線の駅の1つだった。
南千歳駅の1つ隣、現在の南千歳-植苗間にあった。


美々駅は1926年に開業、北海道鉄道(当時)の社長が造らせた政治駅とも言われている。
駅付近には新千歳空港に加えて貝塚や公園などがあり、国道36号も近いため立地はそこまで悪くない。国道36号には美々駅入り口を示す案内板すら立っている。
しかし、観光地としては発展せず、駅周辺は、背の高い草木が生い茂っている。南千歳駅同様、住宅地としてもあまり発展しなかった結果、"特に何もない駅"に成り下がり、廃止の一途を辿った。


乗り換え駅となる南千歳とは異なり、美々駅の利用者は非常に少ない。よって、2017年にJRは2017年に駅を廃止に。本線と中線を有していることから、以降は信号場として使われるようになった。


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まずは駅舎を見学してみる。
現在も当時の駅舎は残されたままになっている。立ち入りは禁止。
ぱっと見では目立った腐食が老朽化が認められず、現役感が漂っていた。


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駅の脇から線路沿いまで進んでみる。こちらは沼ノ端方面。
なるほど、本線との間に中線がある。貨物待避などで現在も使われているとのこと。


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こちらは南千歳・札幌方面。
ホームは完全に撤去されている。当時の構造は、島式1つと片面の対面式ホーム1つだった。
手前側の対面式ホームは、何となく面影が見えるかなと言った感じ。

中線、沼ノ端方面の本線の間にある島式ホームへは跨線橋でアクセスしていた。
上記の写真を撮影した場所に跨線橋があったのだが、こちらも跡形もなく撤去されている。
廃駅ってあまり手を加えられないことが多いのだけど...美々駅の撤去は手早く完璧に行われた様子だ。


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美々駅の北側にある踏切から美々駅を観る。
工事用車両の引き込み線と、駅があった名残で不自然にも見える配置のレール。
この辺りは線形がよく、綺麗な直線を描いてレールが伸びている。美々駅寝台列車の撮影地として名が知られていた駅だった。


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こちらは踏切から千歳・札幌をみた図。


それにしても、新千歳空港から程近い駅が廃止されると聞いた時には驚いたものだった。だが実際には空港入り口まで5km以上はある。
そして、実際に降り立ってみると付近には人の流れがほとんどなく、廃駅になる理由に合点がいった。
たまに来る列車はみな特急や貨物、頭上は飛行機が滑空し、国道は車が高速で行き来する。でも空港が近いからか過疎のイメージとは結びつかない。
うーん、極端なドーナツ化というか、ぽっかり穴が空いているかのような、そんな印象...。

こんな感じで、一般的な廃止駅とはひと味違った感覚を味わったのでしたとさ。



今回はこの辺で。


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