【変わった名前と可愛い駅舎】会津鉄道塔のへつり駅

ちょっと変わった名前の駅の話。
会津鉄道塔のへつり駅を訪れた。

塔のへつり駅は、福島県の南会津郡にある会津鉄道の駅だ。

まず、「塔のへつり」とは、駅近くにある観光名所の名前である。長い年月をかけて自然が造り出した美しい渓谷を見ることができ、近隣の有名観光地「大内宿(おおうちじゅく)」と合わせて巡れる観光地となっている。

もちろん駅は「塔のへつり」の最寄駅。ここから歩いて5分ほどの距離にある。鉄道で訪れた旅人に嬉しい、便利な駅だ。

さて、そんな塔のへつり駅。駅舎は大変可愛らしい造りをしている。
公道から門(？)をくぐり、駅舎へのスロープを登る。高床式の小さなログハウス風で、無人駅ながら楽しい工夫が凝らされている。
こういった遊び心と観光地最寄りであるからか、当駅は"東北の駅百選"に認定されている。"東北の駅百選"は鉄道の日記念で制定されたもので、個性的や趣深い駅、面白みがある駅などが選ばれている。なるほど、選ばれるのもわかるな。

駅舎内は、簡素な造りながら待合室やお手洗いといった最低限の設備は整っている。会津鉄道は野岩鉄道・東武鉄道を介して東京・浅草までレールが繋がっており、直通列車や便利な乗り換えの案内が豊富だ。この駅でもそういった案内掲示がされていた。

ホームは1面1線。有効長は3両だろうか。カーブに沿ってホームが設置されている。
深い森の中にあるので景観が良い。森といっても鬱蒼としておらず程よく間隙があるので、風の通りや木々の音色が感じられた。こういうとこ、トロッコ列車で走ると気持ち良いんだよね。
浅草方面との表記もあったのが驚き。浅草までの直通列車はないので、途中で乗り換えるしかない。いつか走る日が来るのかもしれませんね。