れいるのおと

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【かつて中央線のターミナル】万世橋駅の遺構を見る

ちょっと昔の画像から。
中央線の神田~御茶ノ水駅間にかつて存在した、万世橋(まんせいばし)駅のお話。

神田、秋葉原御茶ノ水の真ん中辺りに位置する駅、万世橋。かつて存在したこの駅の目の前には、大宮の鉄道博物館の前身「交通博物館」があった。交通博物館では、大宮移設による閉館前、非公開だった万世橋駅遺構を公開していた。今回はそれに参加した時の写真を掘り起こしたので、駅の歴史などについて振り返ってみたい。


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万世橋駅は、1912年に開業した中央本線の駅の1つである。中央本線の前身である私鉄「甲武鉄道」は八王子~新宿間を開業、現在の飯田橋御茶ノ水と段階的に、計画的に線路を東へと伸ばし、万世橋もその計画の中で設けられた駅の1つだった。

当時の万世橋駅は終着駅としての役割を持っていた。その頃未整備だった総武線の敷設計画があったこともあり、ちょっとしたターミナル駅として存在していたよう。
ただし、開業から2年経った1914年に東京駅が設置、1919年には中央線が乗り入れている。万世橋駅ターミナル駅としての役割はたった7年のみと非常に短く終わった。
その後、1923年の関東大震災による被災や秋葉原駅の開業もあり、万世橋駅は休止に。後に、駅跡地を活用しようと交通博物館が開設されたのである。


交通博物館の開館にあたり、駅施設や高架下が展示スペースに活用された。一部のみではあるが万世橋駅時代のものが残され、閉館間際には特別公開が行われ、ガラス越しではあったが万世橋駅ホームを望むことができた。

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万世橋駅ホームから御茶ノ水方面を見る。公開向けてレプリカの駅名盤が建てられている。

写真右側(万世橋駅北側)には側線があり、ターミナル駅として機能していた時代の遺構の1つ。長距離列車の発着が行われていたらしく、方向的に総武線延伸を見据えて作られているのかもしれない。現在は保線車両の留置線等に活用されている。

ここでは、交通博物館閉館間際にEF58-1やDD51+24系の特別展示が行われた。最近では2014年に南部支線用205系ワ1編成2両が入線した経歴がある。


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神田方面を望む。201系が写っているのが懐かしいですね(笑)。
駅の南側、高尾方面行き線路すぐのところにまで交通博物館の建物が迫っている。

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こちらは神田川方面。

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これはホームに上る前、駅構内の一部を移したもの。明かりが少なくおどろおどろしい(笑)。

神田~御茶ノ水は、山手線の新橋~有楽町等と同じく、赤レンガ造りでアーチ状の空間が等間隔に並ぶような高架になっている。交通博物館があった当時は、万世橋駅構内のほとんどが他の展示スペース、ホームへと続く階段や改札後までもが休憩スペースや他の展示物が並べられた空間だった。
そのため、万世橋駅特別公開での目玉はホームくらいだったような記憶が...(笑)。手元に残っている資料が少なく記憶も曖昧で恐縮だが、パノラマジャーニーさんのサイトで一部を見ることができるので、そちらもぜひ参照されたい。

万世橋駅パノラマへはこちらから。
パノラマジャーニーさんの万世橋駅記事はこちらから。


2013年に、万世橋駅は生まれ変わり、カフェやテラス付きの飲食店がオープン。万世橋駅も一般公開されている。今回そちらも訪れたので、その様子は別の記事で。


今回はこの辺で。



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