れいるのおと

旅、鉄道、飛行機、ひとり言。あれこれかじって語りたいだけのブログ。

787系の超快適なグリーン個室に乗った話

全国には多くの列車が走っているが、中でも個室が付いている列車というのはとりわけ少ない。個室がある列車は、700系(レールスター車両)、E261系サフィール踊り子、253系(現在は長野電鉄)、東武スペーシア近鉄しまかぜくらいだろうか。あとは引退した251系にも付いていた。つまり、数える程しかない。


JR九州でいうと787系が個室の用意がある特急車両となっている。今回はそのグリーン個室に乗ってきたよというお話。
友人におすすめされていたが、なかなか乗車が叶わなかったこの列車。訊くととにかく良いとのこと。やっと乗車する機会を得たので、レビューをしていきたいと思う。

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JR九州787系

まずちょっとした余談から。実は、787系でもグリーン車があるものとないものがある。
6両1編成のBM編成はグリーンあり、4両で1編成のBo編成はグリーンなし。グリーン個室もBM編成にしか存在しない。


さて、そのBM編成が使用される特急はというと、「かもめ」「きらめき」「みどり」有明」「にちりん・にちりんシーガイア」「ひゅうが」「かいおう」と非常に幅広く、乗車はしやすい(2020年12月現在)。列車の形式が書いてあるJTB時刻表などを利用すれば確実に乗車ができるだろう。

ということで、筆者に時刻表とにらめっこ。列車は、旅程にちょうど良かったきらめき9号を選択した。

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列車入線。
車両はBM-7編成が担当だった。小倉19:22→博多20:14と約1時間の乗車となる。


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グリーン車がある1号車に向かった。車両の名前はデラックスグリーン。787系グリーン車は種類が豊富で、通常タイプ、ちょっと豪華なDXグリーン、そしてグリーン個室の3種類も用意されているのだ。

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乗り込むとガラス張りの部屋が。ここは乗務員室とのことで立ち入りはできないらしい。それにしても洒落てるなぁ。

写真右側の通路を進むと、左手にグリーン個室がある。

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座席位置は1号車8番。札を「使用中」に切り替えて室内へ。

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室内は、窓際にグリーン座席が1席と壁際に3人掛け用ソファが配置。真ん中にはテーブルもある。
壁面は漆塗りオレンジに似た明るい色。夜の乗車ということも相まってオシャレな雰囲気だ。

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壁にはちょっとしたアートも飾られていて、間接照明が優しく灯る。全体的に明るくはないが、逆に煌々と明るいのも困るのでこれで良い。バーにいるかのような雰囲気で、旅情としては充分だ。

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ドア横には部屋番号。ロゴマーク入り。

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ドア裏には、寝台車でいうオーディオパネルっぽいものが備わっている。ここでは照明のONOFFだけでなく、明るさも調節可能。オーディオサービスはすでにサービス終了しているため使用できない。
パネルの下にはスーツケース収納スペース、奥にはコンセント。また、パネルに横にはコートなどを収納できる場所もあった。サービスが充実していて良いなぁ...1等車とかではこういうのが当たり前なのかなーとか思ったり。

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テーブルは艶のある綺麗なもので、折り畳みを広げると2倍の大きさにすることができるもの。

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ソファの端にはひざ掛けも用意されていた。


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1席だけあるこの座席は、普通のグリーン車と同じもの。まぁ、考えてみれば当たり前か。
真上からスポットライトが当たる仕様で、写真で撮ると席だけライトアップされたように見える(笑)。実際座ってみると、光が直射でちょっと気になるかな、夜だから余計に。


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さてその座席について話題を移そう。

787系のグリーン座席は、フリーストップのリクライニングとひじ掛けの中にミニテーブルがある仕様。ヘッドは背もたれと一体ではなく、独自に
動かすことができる。よって、いっぱいにリクライニングを倒しながら頭だけ起こす、みたいな姿勢を取ることが可能だ。

座面のクッションは柔らかめで良い。適度に沈み込んでくれるため快適さは充分で、いろいろな姿勢に対応してくれる点がとても良い。変わった座席ではあるが、グリーン座席として一定の水準は保たれているように感じられた。
ちなみに座面の柔らかさはソファの方が勝る。当たり前か(笑)。

1つ気になったこととして、足を伸ばす時にテーブルの脚が若干引っかかる。避ければ足を伸ばせるから大した問題ではないのだけど。
あと、個室の中でここだけしっかり座席だから、客観的に見れば特急座席を家のリビングに置いたような違和感はある(笑)。インテリアとしてはそこまで邪魔していないように思えたけど、その辺りは詳しくないので完全なる個人的主観です。

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大きめの窓で景観も良く、室内の照明を落とせば夜の車窓を眺めることができて楽しい。ブラインドもあるため、閉めて個室を思い切り楽しむもヨシ。1人旅での乗車には贅沢で、もったいなさすら感じられる。ぜひとも次は親しい人たちと利用したい個室であった。




最後に料金のお話
実はこの個室、料金が比較的リーズナブル。ひとり旅利用だったけどそこまで高額な料金ではないことをお知らせしたい。

グリーン車利用に必要な切符は、乗車券指定席特急券、そしてグリーン券の3つ。
まず、乗車券。今回乗車したきらめきのの運転区間である小倉~博多間の乗車券は1310円。ちなみに今回の旅では長距離片道切符を使用していたためノーカウント。

次に、指定席特急券。小倉~博多間の
指定席特急券は1050円だが、グリーン車利用の割引で530円マイナスになる。結果、520円。

最後に、グリーン券。この個室は部屋単位で販売されていて、料金は2人分のグリーン料金に相当する。
小倉~博多間のグリーン料金は1人1050円。2倍の2100円がグリーン個室料金であり、その額さえ支払えば1人でも利用できることになっている。

よって、乗車券を省けば合計2620円。
これかなりお得ではないだろうか?※2020年11月現在。2022年4月から特急料金の値上げがされる予定なので注意。



グリーン車と名乗っていながら、お値打ちと思える価格。しかも、個室ありの列車本数が多く、比較的乗りやすい。今回利用した小倉~博多間は値段も乗車時間もちょうど良く、個人的にはかなりオススメだ。改めて、九州の列車が好きになるような乗車だった。また乗りに行きます!
なお、JR九州ダイヤ改正で車両が変更されることがちょこちょこある。乗車の際は、時刻表をよく確認されたし。



今回はこの辺で。






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