れいるのおと

旅、鉄道、飛行機、ひとり言。あれこれかじって語りたいだけのブログ。

キハ47形 伊予灘ものがたりに乗って予讃線の旅へ

JRでは今、西日本や四国、九州の観光列車がアツい。中でも特段人気なのがJR四国予讃線を走る「伊予灘ものがたり」号。ナンバーワンとも呼ばれる超人気観光列車らしい。運よく切符が取れたので、四国旅の旅程に盛り込んで乗車することにした。

 

www.railnoote.net

 

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車両はキハ47形気動車2両を改造したキロ47。伊予灘ものがたりへの改造に伴って、グリーン車を示すロの記号に変更されている。車体塗装は1号車が夕日をイメージした茜色、2号車は太陽をイメージした黄金色。

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専用のヘッドマークが取り付けられていたり、各所にロゴが描かれたるまたは埋め込まれており、特別仕様感が強い観光列車に仕上がっている。

土休日を中心に運転されており、4つのコースから選択して乗車する。4つのコースの名称は、大洲編、双海編、八幡浜編、道後編。各コースにはテーマが決められており、食事やサービス内容、発着駅、停車駅が異なっている。
朝を走る大洲編では豪華な朝食を食べながら順光で見える海を眺め、日中走る双海編、八幡浜編では特製御重を、夕方に走る道後編では夕日を眺めながらアフタヌーンティーをいただくことができる。
旅物語を選んで体験し、思い思いの時間を過ごすことができるというロマンある列車なのだ。


今回は日没時間を跨いで走る"道後編"をチョイス。八幡浜駅から乗車し、終点松山駅まで2時間ちょっとの時間楽しませてもらうことにした。

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車内。

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今回乗車した座席は2号車。海沿いに向かって並ぶ展望シートと、対面式のシートが2名用、4名用がそれぞれ用意。1号車も造りはほぼ同じながら、ボディカラーに合わせて内装のカラーが異なる。


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内装は和と洋を織り交ぜながらレトロなデザインでまとめられている。2号車はバーカウンターがあることから洋の色が強めな印象。1号車は畳が使われている箇所もあるそうで、和の色が強くなっているとのことだった。


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さて、ここからマジメに乗車レビューを綴っていく笑。
まず、乗車するとキャリーケースなどの大きい手荷物を預かってくれる。指定の座席に行くと、座席にはお土産品が。

毎コースなのかはわからないけど、この日のお土産ではなんとお米をいただいた(笑)。実は筆者、四国に来てお米がとても美味しいことに驚いたんですね、イメージがなかったから意外で。こちらのお土産はまだいただいてないけど、味に期待してます笑。


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テーブルにはパンフレットと乗車記念証、メニュー表等が置かれていた。

さてここで食事を注文して車内でゆっくりといただく、となればベスト。道後編ではアフタヌーンティーを楽しむことができる。しかしそのお食事、毎回数に限りがあるのです。
利用1週間前に思い立ってなんとか最後の1席を確保した筆者。当然いただけるものと思っていたのだけど、いわゆるお食事券は既に売り切れ。HP見ると如何にも全員に食事が付いてくるものだと思っていたが、そういうわけではないらしいのです。残念。

だからと言ってただ乗るだけの旅になるわけではございません。車内にはバーカウンターが用意されているため、和菓子や紅茶、ジュースなどの軽食類、ビールやカクテル、ワインといったお酒類とおつまみは注文することが可能だ。

後のことも考えて、山田屋のまんじゅう付きのブレンドティーを注文。

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ティーバックながらポットサービスで嬉しい。有名な山田屋のお饅頭が付いてる点も良いですね。


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暖色系の照明の車内、流れる車窓、心地よいBGM。ゆったりした時間が流れていく。

列車はやがて日没の時間へ。

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天気の良い日はこのような景色がずっと車窓に映っている。

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※別日に下灘駅で撮影した日没。

この日は車内から日没を眺めた。下灘駅への停車時間もあったが、すでに日没した後だった。


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日没後は、外の景色も暗くなってくるが、決して何もないわけではない。
沿線ではお見送りで手を振ってくれる方がたくさんいらっしゃるし、時折沿線や車内販売品のご案内のアナウンスが流れる。また、記念パネルを持っての写真撮影で車掌さんが巡回があったり、アテンダントさんも対応が丁寧かつ常に気を配ってくださったりと、のんびりするだけの退屈な旅ではなかった。
かといって対応やアナウンスが喧しいと思うことは全くなく、程よいゆったり感で心地よい時間を楽しむことができた。

ちなみに写真に写っている、窓際にある箱はシュガーボックス。オシャレで使いやすく良いなーと思って調べると、地元の業者さんが手作りしたものだそう。地域との連携、そして手作りの温かみある感じが良いですね。こういった趣向が各所に感じられました。


あっという間に松山駅に到着。道後編の2時間の物語は、余韻を残して終わりを迎えました。

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一言、素晴らしかった!
百聞は一見に如かず、観光列車はやはり乗ってみるもの。旅することや落ち着いた時間を楽しむことが好きな方なら必ず満足できる列車だった。人気の理由が良くわかります。


好評を受けてか、伊予灘ものがたりは来年から車両を交代し、2代目キハ185系で運転されることが決定。観光列車は1代で終了することがほとんどだが、2代目の誕生、しかも次は3両編成での運行となり、人気が高いことが伺える。

よって、今回乗車したキハ47形による伊予灘ものがたり号は本年がラストイヤー。2021年12月をもって引退する。楽しい旅をありがとうございました<(_ _)>



今回はこの辺で。