JR東日本の検測車シリーズ「East i(イーストアイ)」のうち、非電化路線を担当するのが、キヤE193系気動車East i-Dだ。
秋田車両センターに所属し、自社管内の非電化路線とJRと接続する非電化私鉄、さらに青函トンネルを通りJR北海道管内でも検測を行う車両である。
East i-Dのメインは東北地方だが、久留里線や越中島支線、私鉄の京葉臨海鉄道といった関東の非電化区間を検測するために年に数回程度上京してくる。今回は上京して千葉方面へ向かうEast i-Dを捉えた。
単独でやってきたキヤ193系。電化路線を気動車が単独で回送されるのは、首都圏ではあまり目にすることはない。
ちなみに以前は、上京するたびに機関車牽引で目的地まで回送されていた。
この日の牽引はEF65-1106。
牽引機は今は亡き田端運転所の機関車たち。宇都宮や高崎までは自走で、それ以南はEF81やEF65のエスコートで上京。千葉方面に配給輸送されるのがお決まりだった。
てっきり、首都圏路線の制御方式に対応していないとかそういった理由かと思いきやそうではないらしい。単独回送になった背景には、首都圏路線で気動車を運転可能な運転士が増えたからと言われている。
機関車+チキに代わって工臨を担当するキヤE195系。
レールを輸送する工臨も気動車に置き換わった。よって、ほとんどの路線で気動車が走ることになった。それに伴い運転士育成も進み、電化区間での気動車運転が増加。機関車の仕事が減りつつある。JR東日本が掲げる機関車廃止に刻々と近づいている。
これまでは、電化路線を気動車が走るシーンは比較的珍しいものだったけど、工臨気動車のおかげでそうではなくなった。
数年前に、キハ48を試運転なしで大宮行き団体列車が走った例もあることから、気動車が電化区間を走るハードルは案外高くないのかもしれない。
電化区間を気動車が走る...矛盾しているような気もするけど、お金と効率を考えた時におそらくこれが最適解。おもしろいなーと思ってちょこちょこ狙ってきたけど、これが日常的になってきたことに時の流れと驚きを感じる。
今回はこの辺で。
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