れいるのおと

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E217系 現役最古の普通車グリーン車に乗る!

今では中距離電車に標準的な設備となった2階建てグリーン車。現役で最古なのは1994年の登場以来、活躍を続けているE217系グリーン車だ。

民営化後、JR東日本が力を入れていた2階立て通勤電車の開発。普通車は415系215系を製造、グリーン車は211系で初めて組み込まれた。いずれも需要に応えるべく定員増を目的に開発が行われたわけだけど、世間に広く受け入れられたのはグリーン車のみだった。普通車は乗り降りに時間がかかることがネックになったと言われ、後継車は登場しなかった。


211系で好評だった2階建てグリーン車を、新造時から量産的に組み込んだのがE217系だった。基本構造や装備、車内のテイスト(雰囲気)などは、今ある形式たちのグリーン車と同じ。E217系で、グリーン車の基本形が確立されたように思う。

 


そんな"今最も古い"グリーン車に乗車してきたので軽くレポ。


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車内。写真は2階席。
2階席はブルーを基調としたデザイン。
今最も古い、と綴ったものの、この座席は2006年以降に行われた機器更新の際に換装された座席である。よって登場時の座席とは異なっている。昔は最も地味な色合いだったけど、更新で色味が変わりかなり明るい雰囲気になった。

それでも照明が電球だからかちょっと暗め笑。というかE217系は総じて暗い...今の車両が明るいから余計にそう感じるのかもしれない。

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1階席。
こちらも更新後の座席。E231系などのパープルとは少し異なり、落ち着いた色味が用いられている。こちらの方が目に優しい印象を受けた(笑。


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平屋部分。
台車があるため2階建てにできない車端部は、平屋構造のグリーン座席とアテンダントや車掌が控えるスペースが設置されている。
平屋座席は2列または3列配置、プライベート個室っぽさを兼ね備えた空間になっている。
1階席と同じカラーリングの座席、隣の車両へ続く扉は、自動ではなく手で押して開けるタイプのもの。木目調のデザインがインテリアのアクセントになっている。


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座席。
「特急ほどじゃないけど普通車よりは確実にグレードが上」という絶妙なところを突いてくる普通車グリーン座席。


座面は確かに硬めなんだけどそれが違和感なく、いつまでも座っていられる良い座席、であるのはどの車両も同じ。E217系の座席もそう。いや、他の車両に比べて若干柔らかいんじゃないかとも思われた。

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座面裏。
座席の同じ幅のテーブルが用意。ドリンクホルダーはありません。


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頭上の装備など。
ブラインドは、役目を果たせばそれで良いといった感じ。荷物用フックの用意もある。

乗り心地は、上々。所々古さも感じられるけど、車内は静か。設備は更新されているからか他形式のグリーン車両と比べても遜色はない感じ。逆に遜色あったら困るのだが。

 

 

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2023年現在では、このE217系の車両が現役最古の普通車グリーン車両。その頃は、JR化後10年と経っていない頃。車内には、改善や改良を重ねた足跡が見える。今走る新形式たちのマニュアル化された味気ないグリーン車よりは、味があっておもしろいので個人的には好き。

E217系のベースは209系だ。この頃の車両が、今活躍する車両たちの基礎になっているのは間違いない。時代を感じられるといえば大げさだが、そんなことが垣間見えるグリーン車に感じられた。


今回はこの辺で。