れいるのおと

旅、鉄道、飛行機、ひとり言。あれこれかじって語りたいだけのブログ。

新しい主力形式 N700Sのグリーン車の快適性

東海道新幹線 N700Sのグリーン車に乗ってきた。乗車記を綴っていく。

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2020年にデビューしたN700S。新幹線N700系シリーズの進化版で、Spereme(最高の)のSが付された新形式だ。
外観も内装もオリジナルと似ているが、細かな改良を重ねて大幅にアップデートされている。そんなN700Sのグリーン車に乗車したので、軽くレビューを綴りたい。


 

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車内全景。
絨毯敷きの客室には、ブラウンの座席が並んでいる。この色味は従来のN700系とテイストは同じままだ。
壁や天井は白く、間接照明で部屋が全体的に明るい。時間がゆっくり流れているかのような、静かで落ち着いた空間となっていた。


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座席を見てみる。
肉厚で立体的な造形をした椅子。4列配置で幅はゆったり取られており、肘掛けも広めで嬉しい。リクライニングは椅子全体が沈み込んで傾く構造に。シートピッチは1160mmだ。

意外にも座り心地は硬め。背面はテニスボールの如く固く、背中の両サイドは木枠に布を張ったかと思うくらい硬い。最も柔らかいのは座面だが、それでもかなり硬めな印象。いや、硬いというよりは、粘度が高く密度濃い感じと言った方が正しいかな。高級車のそれと似ていて、ちゃんと椅子に座ってる感じがある。

硬い椅子だけど、これが苦痛には感じられなかった。座面が沿っていること、椅子全体が沈むリクライニングなどの機構もあって、程よい休息を取ることができた。

一般に、椅子や床などは柔らかいと疲れやすいと聞く。まさにその逆を行っている。

 

 

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座面裏。装備はフック、テーブル、マガジンポケットと一般的。テーブルは肘掛けにも内蔵されていて、座面裏のものと併用できる。座面裏テーブルはノートパソコンが載るサイズ、肘掛け収納テーブルは、参考までに配れたおしぼりを載せてみた。軽食を取るならこのテーブルだけで充分なサイズだ。
コンセントは中央肘掛け下に。読書灯スイッチなどもある。足元にはフットレストグリーン車らしい快適装備は必要十分。電光掲示板は大きくて見やすい。ニュース配信は終了しており、ちょっと寂しい(笑)。



 

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列車は静かで快適。加減速性能が上がってるはずなんだけど、キツいGも感じず滑らかな走行に感じられた。
駅間を走る間は減光、駅の停車・発車時は明るくなるという飛行機のような調光システムが加わっていた。
また、これはN700S普通車乗車記でも述べたことだけど、車内は立体的な張り出しが少ないことに気づく。エアコンの通風口は一見するとわからないし、車内の光源はわかるけどそれが直接は見えないように配置。機能的でシンプル、見た目に美しい。シンプルなデザインって簡単に見えて実は1番難しい、とは某建築家のセリフだけど、そうかもしれないね。


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乗車すると、まずグリーンアテンダントの方からおしぼりをいただける。その他サービスは無い。車内販売を待ってシンカンセンスゴイカタイアイスを購入した。
残念ながら車内販売は2023年10月に終了になり、終了後はこのグリーン車のみ、車内でコーヒーやアイス、軽食を提供する形になる。グリーン車サービスとしては寂しいけど、こればかりは仕方がない。今回の乗車後にワゴン終了が発表となったため、思いがけず車内販売乗り納めとなったのでした。





東海道新幹線といえば日本の大動脈とも言われる路線だ。ビジネスや観光だけでなく、訪日客の利用も多い。
N700Sグリーン車は、大げさに言えばそんな路線の最新車両の最上位客室にあたるわけで、「日本の列車とはなんたるか」が世界中から見られる空間であると思う。乗車が乗客の負担になってはいけないし、コストや運用しやすさなども考慮されているだろう。それの最新の解釈がこれだ。

決して豪華絢爛ではないが、乗車時間にちょっとした快適さをプラスし、上質感を感じさせながら寛げる空間としてのセッティング、そして自由席や指定席の喧騒からも逃れられるのもポイント。新幹線グリーン車の最適解を見たような、そんな乗車となりましたさ。



今回はこの辺で。


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